薄明かりの中で、私の全身をひとつひとつ確かめるように、その細い指で。
髪を掻き分け項をまさぐり、耳の孔を侵し、耳朶を蹂躙し、鼻を、唇を、弄ぶ。
首を、胸をなぞり、臀部までも。そして、私の唇を開けて、舌までも弄る。
「あなたのすべてが愛しいわ」女の唇が私の唇を塞ぐ。
両の手が私のあらゆる場所を撫で、激しく掴み、舌が私の舌に絡みつく。
悶えるような女の肉体は、私の肉体にしがみつき、感応の息を漏らした。
しばらくの間、口唇による交歓が行われた後、舌による挑発を加えて、女の両の手は下へ下へと移動していった。臍を、臀部を挑発し、そして敏感な部分へと指は伸びる。
「あなたの身体が愛しいの」指が私の敏感な部分を挟み込み、上下に動く。硬くなった内部では、体液が蠢いている。
「とてもかわいいわ。かわいくて愛しいのよ」女の唇が硬くなった部分を覆う。
ゆっくりと女の頭が動き、ぬるりとした感触が神経を伝って上昇してくる。
口からは唾液が溢れ、根元を濡らしている。
ときに唇から離し、舌を這わせる。丁寧に、軟体動物のように。ぬめり、ぬめりと。
官能的な昂りが彼女をも濡らしていく。
女の薄い花びらに指を伸ばすと、潤いが蜜となり、滴ってきた。
甘い声を漏らし。
私は女の臀部を私の顔の上に跨がらせ、薄い花びらを丁寧に舐めた。
女の私をふくんだ唇からは声が、鼻からは儚げな息が漏れた。
「いいの」
女は私の愛撫を受けるほどに、甘い声を漏らしながら、激しく返して寄越した。
品のない食べ方のように、音を立てて。
「まだ、だめよ」
その濃厚な愛撫に吐精しそうになると女は意地悪く爪を立てた。
そして、しばらくすると私の硬い部分を下の唇で飲込んだ。
豊かに潤った唇は、舐めるように飲込み、奥の間へと招き入れた。
「気持ちいいわ」
女がゆっくりと腰を前後に動かす。ねちょりとした触感が昇ってくる。
前へ、後ろへと動き、しだいに速くなってきて、潤いが私の下腹部に広がった。
甘く、無防備な声が漏れる。
腰は私に適度な圧迫感を与えながら、官能的な昂りを連れてくる。
「いいわ」
女はそう言って体位を変えた。
くるりと私に背を向け、臀部をこちらに見せながら、上下に揺れる。
薄い明かりの中で、臀部と脚の付け根の隙間に私と女との唯一の結合点が見えた。
淫らな音を立てる水よりも高い粘土を持った体液の存在がその辺りに捉えられた。
上下に動く臀部は激しさを増し、女の声が次第に大きくなっていく。
そして、一瞬の痙攣とともに声が途切れ、腰が落ちた。
私は彼女を下ろすと愛しい部分をゆっくりと口唇で愛撫した。
歓喜の声が漏れてきた。
私は女の上に被さるとその濡れた部分に再び潜り込み、愛液による淫らな音を響かせた。
夜の間、私たちはそんな行為を繰返し、淫らな時間を過ごした。
12月24日のことだった。